【読書感想】4月に読んだ本のまとめ【今読みたいミステリー小説】

おはこんにちこんばんは!kyellyことK-5です!

 

つい先日新年度が始まったと思ったら早くもGW突入ですね。

毎日があっという間に過ぎていきます。

 

さて。これから月に一度、その月に読んだ本の感想をブログに書こうと思います。

今度こそ続けるぞ…!

 

1 体育館の殺人/蒼崎有吾

体育館の殺人 (創元推理文庫)

 

あらすじ

雨の降る放課後。学校の旧体育館で男子生徒が殺された。密室での殺人として、唯一犯行が可能だったのが、頼れる女子卓球部の部長で――!?そんなわけないと怒る卓球部員・柚乃は、部長の容疑を晴らすため、学内に潜むといわれる、裏染天馬に事件の解決を依頼するが――!?平成のクイーンと呼ばれる青崎有吾が放つ、渾身の処女作!

 

アンデッドガール・マーダーファルスから入った青崎先生の処女作。緻密に計算された密室、犯行可能な人物が限られる数々のアリバイ。幕間として挟まれる読者への挑戦状。見事なトリックに脱帽でした!アニオタの名探偵というのも評価が高いです。

 

2 エンドロール/潮谷験

エンドロール

 

あらすじ

自律主義。それは、自分の人生を自分で終わらせることを決めた、自殺主義の新たな呼び名。とある大学教授により書籍化された自殺肯定本の影響で、無視できない人数の人間が自殺――自律――をしていた。少年雨宮葉は、ベストセラー作家であり故人である姉が最後に残した本が自律主義を肯定していると世間に受け止められるのを防ぐため、自律主義の阻止に挑む。その行動がネットテレビのプロデューサーの目に留まり、自律主義者との討論番組に出演することになり――!?

 

最近の推し作家のひとり、潮谷先生の最新作。前回が自然に発生した人工知能(人工ではないが)を扱うという哲学要素を含んでいたが、今回は若年層の自殺という、また扱いにくい哲学を扱った作品。前作のようなミステリー要素は薄めだけど、自律主義者との討論番組や、ベストセラー作家の姉が読むたびに謎が深まっていくのは必見!自作も難しい哲学的テーマを扱ってほしいですね。

 

3 剣持麗子のワンナイト推理/新川帆立

剣持麗子のワンナイト推理

 

あらすじ

敏腕弁護士・剣持麗子。とある事情により、弁護士があまり受けたがらない民事案件も引き受けるようになり、ゆっくりする暇もなくなってしまった。彼女に次々と訪れる依頼、事件。果たして彼女は、一晩で解決することができるか――!?一晩で解決していく短編集。

 

現在ドラマも放送されている「元彼の遺言状」剣持麗子シリーズの最新作。全五編で構成された短編集で、どれも伏線回収が鮮やか。しかし、特筆すべきは最終盤。今後、剣持先生の敵となりそうな重要人物が出てくるんです…!法の隙間を狙う経営者に対し、剣持麗子はどう戦うのか!?というのがおそらく次巻ですね。楽しみです。

 

4 六法推理/五十嵐律人

六法推理 (角川書店単行本)

 

あらすじ

父は裁判官、母は弁護士、兄は検事。そんな法曹一家の次男、古城行成は法学部に通いモラトリアムを満喫する大学生。彼は無料法律相談所というゼミの唯一の学生で、彼のもとには弁護士には頼めない些細な問題や、弁護士が相手にしない相談が舞い込んでくる。経済学部の女子学生・戸賀も「自分のアパートが事故物件で、最近怪奇現象が起きている」という依頼をしにやってきて――!?リベンジポルノ、毒親問題など、現代ならではの問題を法的に解決するリーガルミステリー!

 

処女作「法廷遊戯」で一世を風靡した五十嵐律人先生の最新作。読んだ印象としては、リーガル的手法を用いた、米澤穂信先生のような作品。特に第四章の親子不知はそのきらいが強かった。法は物事を解決する手段だけど、それが倫理的に正しいのか、そんなテーマもはらんでいるように感じました。五十嵐先生作品は全部読んでいるけど、法廷遊戯の次には面白いと思います。もうすぐ五十嵐先生の「幻告」も発行されるらしいのでそちらも楽しみ!

 

以上4作品が今月読んだ本でした!なかなか本を読む時間が取れなくなってきているけど、週に一冊は読めるようにしたいですね。

 

本当はどの本が面白いかランキング付けしようかとも思ったけど、難しいので止めます。

 

というのも、本の面白さは全体的な面白さと、瞬間風速的な面白さがあり、それは別次元で語られるものだと思うからです。このシーンはめちゃくちゃ面白かったけど、全体的に見たら普通、キャラクターは個性的だけどストーリーは平坦、トリックは抜群だけどそれ以外は舞台装置、などなど。ランキングだったらそれらを総合したやつでいいじゃんと思うかもしれませんが、そうするとランキングが上のものしか読まれないと思うので、やりません。私はその本も読むに値するものと考えているので。本一冊を作るために、どれくらいの人が心血を注いでいるのか考えると、おいそれとランキングを吐けることも憚れます。※個人の見解です。

 

なんか長文書いちゃいましたね。それでは今日はここまで!また来月~